佐藤三佳公式サイト

2020.5.23 | カテゴリ:ブログ

『良かれ・・・という思い込み』


おはようございます。
札幌の認定カウンセラーの
佐藤三佳です。
 
毎日コロナの報道が続いて
不安が強くなってしまいます。
情報を得ることは必要なのですが、
あまりにも多過ぎる情報、
正解が見えないことで、不安を煽ります。
おそれるばかりではなくて、まずは、
私達にできる予防を、続けることが大切です。
石けんを使ってしっかり手洗いとうがい
休養と栄養をしっかりとって、免疫力アップ
風邪症状が少しでもあるときには外出しない
 
自粛ムードで、時間の過ごし方が少し変わって、
ストレスも抱えがちです。
なかなか出来ないことに取り組む
よい機会だと思えば・・・
私は、読書をしたり、
マスクを手作りしてみたりしています。
 
昨年の今頃、甥っ子が大学進学のために
札幌に引っ越してきました。
7人いる姪と甥の中で、
1番末の甥っ子です。
成長の早さに驚きと喜びとが入り交じります。
 
姉は「北海道は遠いから・・・」と
札幌の大学に進学することに反対でしたが、
本人が「だって札幌は楽しそうでしょう」
と、なんとも可愛いことを言ってくれて、
念願かなって、札幌にやってきたのでした。
 
私と暮らしている母は、
孫と暮らした経験がありません。
なので、母にとっては
孫と暮らす良い機会なのだと思いました。
大学4年間の期限付きで、
孫と暮らす母を想像し、
私は、我が家に甥っ子を住まわせるべく、
ワクワクしながら、
3人で暮らす部屋割りを考えていました。
 
姉は、大学生の生活は不規則だから、
学生寮か、アパートか、
大学のそばで探すから大丈夫。
すぐに見つからなかったときには、
少しの間お願いするかも・・・そう言いました。
 
私は、そうは言っても、
母は孫と暮らすこと望んでいるにちがいない、
・・・思い込んでいました。
勝手に思い込んでいたのです。
 
実際に、甥っ子が引っ越しをしてきて、
ワンルームの家の掃除に行ったり、
一緒にご飯を食べたり、
休みの日に一緒に出かけたり、
母が孫と過ごす事が多くなって、
楽しそうにしています。
 
私は、母が孫と暮らす機会の実現を
目指していました。
でもそれは、
母が望んでいないことだったことを
後で知ることになります。
 
甥っ子は、意外にも自炊を楽しみ、
試作したものを持って、遊びに来ます。
「卵がいっぱいあったから、プリンを作った」
「芋の芽が出始めたから、ポテトサラダを作った」
と、まめに料理を作っているようです。
 
母は、孫が喜んで食べるから・・・と、
切り干し大根やカボチャの煮物などを
泊まりにに来るという連絡が入るたびに
せっせと作っています。
しばらく顔をみせなければ、
「元気にしてるんだろうか?」
と気にしたりしています。
 
期間限定だし、一緒に暮らしたほうが
良かったのではないか?
そんな私の問いに対して、
母の答えは次のようなものでした。
 
孫と一緒にいるのは楽しい。
けど、合わせるのは疲れる、歳だからね。
 
ハッとさせられました。
私は、私の良かれという思い込みを
あたかも、母の望んでいることのように
実現に向けて力を注ごうとしていました。
 
「楽しい」と思える一面はありましたが、
それは全ての面ではありませんでした。
 
孫のお世話に喜びを感じる人も
いるかもしれませんが、
母は、時々孫と過ごすことを
その時間を、楽しんでいました。
今までより多く持てるようになった時間を
喜んでいました。
毎日一緒にいることを望んでいたのでは
なかったのです。
 
考えてみれば、
私と母が一緒に暮らし始めた時、
数年ぶりの同居生活は
生活パターンが全く違っていて、
お互いにストレスを抱えました。
一緒に暮らしたことのない孫との
同居となると、なおさらでしょう。
 
お互いがちょうど良い距離で、
楽しい時間、喜びを感じる時間を
過ごすことが大切なのだと思います。
母はそれを感じとっていたのでしょう。
 
母が、甥っ子との同居に反対と言ったとき、
理由は、3人で住むには狭いからでした。
でも、本当は孫と暮らしたいと思っている、
そんな風に私は思い込んでいました。
それでも、何度か話をしていくうちに、
本当の思いを聞くに至ります。
 
以前の私なら、母の意見など聞かずに、
私の考え(よかれと言う思い込み)で
突き進んでいたでしょう。
以前の母なら、自分の意見などは言わず、
かわいい孫のお世話をすることに
喜びを感じようとしたでしょう。
そして、疲れてストレスを感じたでしょう。
 
私の良かれという思い込みだけで、
話を進めなくてよかった・・・
母が、気持ちを伝えてくれて、
その真意を聞く耳を
私が持ち合わせていてよかった・・・と、
今は安堵しています。
 
時々、泊まりにくる甥っ子は、
男の子にしてはおしゃべり好きで、
(私よりも上手に)
母の話を聞いてくれています。
 
現在、甥っ子は親元に帰省していて、
コロナ感染拡大の状況に、
札幌に戻るタイミングを
図っているようです。
「おばあちゃんは基礎疾患はあるのか?」
甥っ子は聞いてきます。
高齢者、特に基礎疾患のある方が
重症化のリスクが高いということを
気にしているようです。
 
母は母なりに
甥っ子は甥っ子なりに、
いろいろ考えています。
お互いに楽しい時間の過ごし方を
しているように感じます。
良かれという思い込みだけで
私の考えを押しつけないように・・・
そんなことを考えた、家族との体験です。
 
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◆執筆者プロフィール◆
佐藤三佳(さとうみか)
サイモントン認定カウンセラー
ニックネーム:みかりん
・ちょっと変わった管理栄養士
・きりんが大好き
・喜びは、旅先で動物園とお城に行くこと
・日本ハムファイターズファン
・難しいジグソーパズルが好き
・響きの杜クリニック2階・
 ひびきの杜ポポロにて月に2回
 サイモントン療法カウンセリングを提供 
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NPO法人サイモントン療法協会
公式メールマガジン
2020.4.3【第614号】より

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