佐藤三佳公式サイト

2020.9.18 | カテゴリ:ブログ

『プチ介護やっています』


NPO法人サイモントン療法協会
公式メールマガジン
2020.9.18【第662号】より
 
おはようございます。
札幌の認定カウンセラーの佐藤三佳です。
 
北海道だというのに・・・
9月に入ってからも、真夏日になってしまう日もあり、
例年にない暑さに疲れを感じています。
かと思えば、20度まで気温が上がらない《寒さ》を感じる日もあり、
体調をくずさないように気をつかう毎日です。
 
6月に母が右肩の腱板断絶手術を受け、
一ヶ月の入院生活の後、家に戻ってから、
家事の時間がとても増えました。
 
14年ほど前から、同居生活を始めた母と私。
キッチンは、母にあけ渡していたので、
母のやりたいように、私の物は片付けられていました。
なので、使いたい物が、どこにあるのかわからず、
食事の準備は、捜し物から始まっています。
 
入院により、体重が落ちてしまった母。
落ちた筋肉や体力は、なかなか元には戻りません。
なんとか、食べさせようと思うのですが、
「そんなにいらない」「もうおなかがいっぱい」
なんだか・・・
高齢者施設で聞いていたような言葉が、
母の口から聞こえてきました。
 
1回の食事では食べられる量が限られてしまうのなら、
食事以外の時に、和菓子やチョコレートを食べてもらって。
しかし、一緒に食べないと「いらないわ」と言う母。
これも、高齢者施設でよく聞きました。
「あんたも食べなさい」「わたしはいいから」
おいしく食べるには環境も必要でした。
 
6月末に高齢者施設を退職した私が、
今度は家庭での「プチ介護」を行っていたのです。
 
利き手が使えない母は不自由なことも多く、
その母の生活のペースに合わせて、
平日はリハビリのための病院通いの運転手となり、
入浴の際には、背中や手の届かないところを洗うのを手伝ったり、
洗濯や掃除をしたり、食事をつくったり・・・。
体力をつけるために、一緒に散歩にでかけたり。
仕事を辞めていた今だからできる、生活スタイルでした。
 
そんなある日、専業主婦の友人から「元気?」とメッセージをもらいました。
様子をうかがうようなメッセージ・・・ということは、
彼女に何か気がかりなことがあるのだろうなぁと、
その予想は当たっていました。
 
「ずっと家にいるのだから、どうせ暇でしょ?」
ご主人から言われた言葉を発端にケンカをしてしまったようでした。
ご主人は、外で働いて家族を養っているのだから、
家の事を主婦がやるのは当然でしょ、という考え。
自分は稼ぎがないからと苦手な家事を頑張っている友人。
子どものため、夫のためにと、
食事をつくって、掃除をして、洗濯をして・・・
子どもの学校の時間に合わせ、
子どもの幼稚園の時間に合わせ、
夫の都合に合わせ、
家事を頑張っている友人への心無い一言でした。
 
「ありがとう」の一言で元気になれるのにねぇ・・・
 
家事をしているのが当たりまえのことではなくて、
家の中のことをしっかりやってくれる奥さんがいるから、
ご主人は、家の事を何も心配せずに、仕事を頑張れるのに。
友人は、時々、私を含めた友達に愚痴を吐き出し、
おいしい物を食べて、気分転換をするのだと言っていました。
 
プチ介護をしながら、思ったことがあります。
家事は、毎日繰り返しで、終わりがありません。
特に食事は、「何を食べよう」「次何をつくろう」が続いていきます。
リハビリの時間に合わせて、さっさと朝食を食べて出かけ、
帰ってきたらすぐに昼食の時間です。
洗濯や掃除をしていようものなら、すぐに夕食に何を作ろうかと考える時間。
家事って、意外と大変なのです。
「意外と」私自身も、改めて気づいたことでした。
毎日、出勤していた時には考えもしなかったこと、
私が、朝出かけていく時間に合わせ、
母が、いろいろ気を遣ってくれることが当たりまえになっていました。
今まで母がやってくれていた家事に感謝がたりなかったかもしれない、
そんな事を思いました。
 
最近、母からの「ありがとう」という言葉が増えたように感じます。
自分ではできないことが増えた母は、
私がすることひとつひとつに「ありがとう」を言うのです。
 
ついつい当たりまえのことに対して、感謝せずに日々を送ってしまいがちですが、
周りの人に支えられて私の日常はまわっていきます。
私も・・・「ありがとう」という言葉を使うことを意識してみよう、
思っているだけではなくて、言葉に出してみよう、
特に、一番近くにいる人たちへ・・・
そんな事を考えた、夏の終わりでした。
 
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◆執筆者プロフィール◆
佐藤三佳(さとうみか)
サイモントン認定カウンセラー
ニックネーム:みかりん
◇ちょっと変わった管理栄養士
◇喜びリスト
・きりんが大好き
・旅先で動物園とお城に行く
・日本ハムファイターズの応援
・難しいジグソーパズルをする
・ご朱印帳を持って神社などに行く
◇カウンセリングは、響きの杜クリニック(札幌市中央区)
 Bliss Tree(札幌市清田区)の他、ご自宅にも訪問します。
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